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【実話】あのJEEPが140万台リコール!!自動車をハッキングされただって!?

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はい!みなさんこんにちは!岩出です!

さて,タイトルの通り!

JEEPが,自動車をハッキングされちゃったから,140万台リコールしたって話を知っていますか!?

自動車をハッキングした2人の天才

自動車をハッキングしたのは,チャーリー・ミラーさんと,クリス・ヴァラセクさんです。ハッカーとはいっても,悪い人ではありません。リサーチャーであり,エンジニアの方々です。

チャーリー・ミラー氏と,クリス・ヴァラセク氏



このお二人は,車の脆弱性を見つけて,社会に危険を発信する方々なので心配ありませんが,,,

悪い人たちがハッキングして,ハンドルやアクセルを不正に操作したら,人を殺傷したりできちゃいます!!!

高速道路で勝手にハンドルが動き出したりしたら・・・怖すぎます・・・・・(T_T)

ちなみに,この事実が公開されたのは,2015年のお話です。

なぜ自動車のハッキングが可能?

なぜ,自動車のハッキングが可能なのか!?と思った方もいらっしゃると思います。

自動車は,社内のほぼすべての制御コンピューターが,「CAN通信」という社内ネットワークにより接続されています。

CAN通信ネットワークのイメージ



これから,カーナビや自動車用タブレットを中心として,インターネットにつながっていく方向性です!ということは,インターネットから,自動車内のすべての制御コンピューターに不正アクセスできてしまう可能性があるのです!

2015年の事件の経緯をまとめておきます!

【2015年7月21日】~始まり~ハッキング成功の発表

ウィアード(Wired)誌に掲載された記事で、ミラーとヴァラセックはハッキングに関する研究成果を公表しました。彼らは、ジープ・チェロキーのUconnectインフォテインメントシステムをハックして、エンジンやブレーキ、ステアリングにアクセスし、さらにエアコンやラジオの制御もできることを示しました。

【2015年7月24日】メーカーが脆弱性を認め,リコール発表

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は、ミラーとヴァラセックによって指摘された脆弱性に対処するため、約140万台の車両についてリコールを実施すると発表しました。このリコール対象となった車種は、2013-2015年製のダッジ・ラム、2014-2015年製のジープ・グランドチェロキー、およびジープ・チェロキーでした。

【2016年8月1日】米国で,自動車のセキュリティに関する連邦法が成立

米国では、自動車のサイバーセキュリティを強化するための連邦法が制定されました。この法律は、自動車メーカーがサイバーセキュリティ対策を実施することを義務付け、セキュリティリサーチャーに対して合法的な研究を行う機会を提供しました。

まとめ

この記事で紹介したJEEPのリコール事件は、自動車ハッキングのリアルな脅威を浮き彫りにしました!2015年と少し古い事件ですが,2023年現在も,自動車のセキュリティに関する各社の技術は,発展途上です。

私は某大手メーカーで,自動車部品の設計をしていましたが,2018年くらいに,

「セキュリティ重要だぜ!」

という声が上がっていました。

セキュリティ対策といっても,インターネット上のセキュリティと同じでして,

・脆弱性をなくすための開発工数の確保

・暗号化技術の採用

の2点を重点的に進めていくのが一般的です。

現在のところ,悪意あるハッキングによる事件・事故は全世界において発生していません。これからも,安全に自動車を利用できるよう,技術の進歩が必要ですね!

CAN通信は,車載業界はもちろん,産業機器でも採用されている通信技術です!CAN通信技術のプロであるアイザシステムズにお問い合わせください!


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